インディアンダイニング ダルシャナ (インド料理:玉川) 品があり、旨味深いマトンビリヤニ
どうも、田山花袋です。
絶望と悲哀と寂寞とに堪え得るる勇者たれ、運命に従う者を勇者という。
いつ頃だったか、不意にスパイスとバスマティライスに強く惹かれ、
最高の立地に誕生したババインディアンレストランの虜となった。
そして、想像はしていたが、足繁く通い過ぎたため、急速に飽きてしまい、
しばらくスパイスシャワーから遠ざかっていた。
そんな中、ルパン先生の記事を見て、冬眠状態にあったはずの私のスパイス熱が、
再び発症し始め、重い腰を上げさせ、足を玉川へ向かわせた。
外観はインドやパキスタン料理店らしいが、中へ入ってみると少し意外だった。
インド音楽が流れているのは同じで、多少の装飾はあるものの、
これでもかとエスニック雑貨で飾り立てられてはおらず、
スッキリとしていて、非常に清潔感もあり、居心地の良い店内空間なのだ。
民家改装で狭小スペースのババは別にしても、
シンズ・キッチンのような雑然、混沌とした空間とは対照的だ。
そういえば、パキスタン料理のアリーズキッチンもスッキリとしていたが、
そこへさらに少し可愛らしさが加わっているのは、オーナーである日本人女性のセンスだろうか。
お目当ては、ルパン先生の記事で見たマトンビリヤニ。
まず、サラダである。
適当に添えましたというサラダではなく、胡瓜もきちんと瑞々しく、
ドレッシングの塩梅もとても良い。
期待が高まってくる。
そして、肝心のマトンビリヤニ。
ルパン先生記事で事前に知っていたものの、頭にあるビリヤニとは違う、
マトンカレーにしか思えないルックスに少々躊躇う。
大雑把に言うとスパイス炊込みご飯とも言えるかもしれない、
ビリヤニとは調理方法が恐らく違うのだろう。
ビリヤニとしてもしかすると邪道なのかもしれないが、
私はインド料理の正統を求めに来たわけではなく、
美味ければどうでもいいので、そこは問題なし。
グレービーがたっぷりかかっているのに加え、
角切りマトンがゴロゴロと入っているのもビリヤニらしさの喪失要因だろう。
マトンカレーとしても、マトン多めだ。
それほど辛いものに強くはなく、どんな辛さか分からないので、
辛さは「普通」で頼んだが、その私でも辛さは物足りなく感じる。
だが、一方でそういうグレービーだからこそ、
マトン自体の美味さをしっかり味わえる。
羊の風味を感じつつ、品あるグレービーによってクセを感じさせず、
程よいスパイス感の余韻を鼻と舌に残しつつ消えていく。
バスマティライスはシンズ・キッチンのパサパサ系ではなく、
アリーズキッチンの少ししっとり系に近い。
そして、オリジナリティは「旨味」にある。
バスマティライスには食感の心地よさと独特の香りを求めてきたが、
この店のバスマティライスには、しっかりと旨味も感じられる。
ジャポニカ米とは別方向の米の美味さがこの皿にはある。
なお、出てきた時にはボリュームが少々物足りないかなと思ったが、
食べ終わってみるとさほど少ないとは思わなかった。
ただ、最近少し食欲落ち気味での感想なので、
お腹が減っている方なら大盛り必須かもしれない。
タンドリーチキンも1つ頼んでいた。
タンドールで焼き上げた独特の香ばしさも実に良いが、
こちらもスパイス控え目で、鶏料理として私にはとても美味かった。
現地は知らないが、大阪や京都で「インド料理」の看板を掲げる店を適当に食べ散らかした印象では、
スパイス調合等によって辛味や香りを巧みに操り、独自の味わいを奏でる素晴らしい料理だとは感じるが、
素材本来が持つ旨味やコクを活かしている料理かとなると疑問を抱き続けてきた。
シンズ・キッチンのビリヤニを初めて食べた時は感動したものだが、
回数を重ねるに連れ、表層の味に飽きはじめ、段々と少し辛くて量が多いだけと思うようになり、
そして完全に心が離れた。
たとえシンズ・キッチンのビリヤニが正統で、この店のビリヤニが邪道だったにせよ、
マトンとバスマティライス自体の旨味やコク味をしっかりと感じられ、
品と優しさのあるスパイス使いで全体をまとめ上げた、ダルシャナのビリヤニの方がずっと美味い。
私はそう感じた。
【訪問時期:2018年12月後半】
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絶望と悲哀と寂寞とに堪え得るる勇者たれ、運命に従う者を勇者という。
いつ頃だったか、不意にスパイスとバスマティライスに強く惹かれ、
最高の立地に誕生したババインディアンレストランの虜となった。
そして、想像はしていたが、足繁く通い過ぎたため、急速に飽きてしまい、
しばらくスパイスシャワーから遠ざかっていた。

そんな中、ルパン先生の記事を見て、冬眠状態にあったはずの私のスパイス熱が、
再び発症し始め、重い腰を上げさせ、足を玉川へ向かわせた。
外観はインドやパキスタン料理店らしいが、中へ入ってみると少し意外だった。
インド音楽が流れているのは同じで、多少の装飾はあるものの、
これでもかとエスニック雑貨で飾り立てられてはおらず、
スッキリとしていて、非常に清潔感もあり、居心地の良い店内空間なのだ。
民家改装で狭小スペースのババは別にしても、
シンズ・キッチンのような雑然、混沌とした空間とは対照的だ。
そういえば、パキスタン料理のアリーズキッチンもスッキリとしていたが、
そこへさらに少し可愛らしさが加わっているのは、オーナーである日本人女性のセンスだろうか。

お目当ては、ルパン先生の記事で見たマトンビリヤニ。
まず、サラダである。
適当に添えましたというサラダではなく、胡瓜もきちんと瑞々しく、
ドレッシングの塩梅もとても良い。
期待が高まってくる。

そして、肝心のマトンビリヤニ。
ルパン先生記事で事前に知っていたものの、頭にあるビリヤニとは違う、
マトンカレーにしか思えないルックスに少々躊躇う。
大雑把に言うとスパイス炊込みご飯とも言えるかもしれない、
ビリヤニとは調理方法が恐らく違うのだろう。
ビリヤニとしてもしかすると邪道なのかもしれないが、
私はインド料理の正統を求めに来たわけではなく、
美味ければどうでもいいので、そこは問題なし。

グレービーがたっぷりかかっているのに加え、
角切りマトンがゴロゴロと入っているのもビリヤニらしさの喪失要因だろう。
マトンカレーとしても、マトン多めだ。
それほど辛いものに強くはなく、どんな辛さか分からないので、
辛さは「普通」で頼んだが、その私でも辛さは物足りなく感じる。
だが、一方でそういうグレービーだからこそ、
マトン自体の美味さをしっかり味わえる。
羊の風味を感じつつ、品あるグレービーによってクセを感じさせず、
程よいスパイス感の余韻を鼻と舌に残しつつ消えていく。

バスマティライスはシンズ・キッチンのパサパサ系ではなく、
アリーズキッチンの少ししっとり系に近い。
そして、オリジナリティは「旨味」にある。
バスマティライスには食感の心地よさと独特の香りを求めてきたが、
この店のバスマティライスには、しっかりと旨味も感じられる。
ジャポニカ米とは別方向の米の美味さがこの皿にはある。
なお、出てきた時にはボリュームが少々物足りないかなと思ったが、
食べ終わってみるとさほど少ないとは思わなかった。
ただ、最近少し食欲落ち気味での感想なので、
お腹が減っている方なら大盛り必須かもしれない。

タンドリーチキンも1つ頼んでいた。
タンドールで焼き上げた独特の香ばしさも実に良いが、
こちらもスパイス控え目で、鶏料理として私にはとても美味かった。

現地は知らないが、大阪や京都で「インド料理」の看板を掲げる店を適当に食べ散らかした印象では、
スパイス調合等によって辛味や香りを巧みに操り、独自の味わいを奏でる素晴らしい料理だとは感じるが、
素材本来が持つ旨味やコクを活かしている料理かとなると疑問を抱き続けてきた。
シンズ・キッチンのビリヤニを初めて食べた時は感動したものだが、
回数を重ねるに連れ、表層の味に飽きはじめ、段々と少し辛くて量が多いだけと思うようになり、
そして完全に心が離れた。
たとえシンズ・キッチンのビリヤニが正統で、この店のビリヤニが邪道だったにせよ、
マトンとバスマティライス自体の旨味やコク味をしっかりと感じられ、
品と優しさのあるスパイス使いで全体をまとめ上げた、ダルシャナのビリヤニの方がずっと美味い。
私はそう感じた。
【訪問時期:2018年12月後半】
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