FC2ブログ

寿し おおはた @その31 (鮨:北新地) 夏大間・白甘鯛

どうも、クィントゥス・ホラティウス・フラックスです。
現在を享楽せよ。明日のことはあまり信ずるなかれ。

ip1808-IMG_4903.jpg 
四季それぞれに旬の魚介類があるとはいうものの、
夏は良質の近海生鮮本マグロの確保が難しい時期であり、
春・秋・冬に比べて鮨にとっては厳しい季節である。

その夏にどれだけ楽しませてくれるか。
信頼できる馴染みの鮨屋だからこそ、安心して、期待を持って、
暖簾を潜ることができる。

ip1808-IMG_4906.jpg 
突き出しは、淡路のモズクに、イシカゲ貝。

モズクのシャキシャキした歯応えとひんやり感が良い。

イシカゲ貝は白鳥貝に少し似た見た目であるが、
もっと上品であり、甘みも強い。

ip1808-IMG_4907.jpg 
続いては房州の蒸し鮑と、鹿児島(出水かな)のコイカのゲソ。

夏は厳しい季節と書いたが、コイカやシンコといったものは、
夏の大きな楽しみである。

よく見ると、器も鮑柄だ。

ip1808-IMG_4908.jpg 
鮑の素材レベルの高さもあるが、何しろ火入れ具合が素晴らしい。
モッチリした食感で、柔らか過ぎず、サクッと歯を入れる快感がたまらない。

そして、鮑の旨味を増幅させる独自仕事で、香りは高く、旨味深まる。
レアに仕立てた肝も絶品。

コイカのゲソも、大人の少々固いものとは根本的に異なり、
儚い柔らかさに、ほのかな甘さ、煮詰めとの相性も良く、愛でるように食べる。

ip1808-IMG_4909.jpg 
握りは、メイチダイから。
これも、夏ならではの白身。

少しモチモチした食感に程よく脂が乗り、足腰のしっかりした旨味がある。

ip1808-IMG_4910.jpg 
続いては「めくり」の鯵。

回遊する鯵と違い、瀬付きの定着型でたっぷりと脂を蓄えている。
口に入れた瞬間溶けてなくなるようで、この脂がたまらない。

ip1808-IMG_4911.jpg 
お楽しみのコイカだ。
2枚づけで握ってある。

指で摘むとハラホロと分解してしまいそうなほど、
柔らかく儚い身質。

この幼い甘みが、この季節ならではであって、幸せを感じる。

ip1808-IMG_4912.jpg 
左が、大西洋ボストンマグロで熟成6日。
右が、この時期には珍しい青森・大間マグロで熟成16日。

同じ本マグロの赤身だが、一目で分かる色の違い。
大間はここらが限界という寝かせ具合だろう。

今回、ボストンの質が高い。
フレッシュな旨味とともに、酸も感じられ、実に美味い。
だが、大西洋マグロの共通特性というべきか、鼻に抜ける香りが少々弱い。

続いて、大間の赤身を口中に放り込む。

ああ、役者が違う。
ボストンも美味かったが、出演している舞台の格がまったく違う。

グイグイ押し寄せる深く濃い旨味。

大トロなどは味わいの構成要素の過半以上を脂が占めてしまうが、
赤身こそマグロの旨味そのものを一番クリアに味わえる。

この旨味を盛夏に味わえるとは幸せだ。
鼻に抜けていく香りも妖艶極まりない。

ip1808-IMG_4913.jpg 
中トロ。

ボストンも美味い、間違いなく美味い。

されど、大間の繊維一本一本に熟れた旨味が絡みついているような感覚、
そこへサラリと上質な脂の甘みも程よく加わり、さらに妖艶な香り。

近海本マグロを丁寧に熟成させる。
素晴らしい仕事だとしか言いようがない。

どんないいマグロだろうが、買った日にそのまま切り付けて握っても、
感動するような美味さは絶対に生まれない。

ip1808-IMG_4914.jpg 
淡路の鱧。

脂乗りも良く、美味い。

ip1808-IMG_4915.jpg 
大トロ。

大間は熟れた旨味と妖艶な香りを備えている。

ただ、人を翻弄し、異空間に連れ去るような魔力を備えた、
あの脂の魅力は備え切れていない。

もちろん、見た目通りにしっかりと脂の甘みも感じられ、
美味いことは美味いが、夏の限界というところなのだろう。
鰯やイカをもっとたらふく食べて肥え太った晩秋にはさすがに及ばない。

ボストンと大間の食べ比べ。
想像以上にボストンが美味く、そして大間の赤身の魅力を再認識した。

ip1808-IMG_4916.jpg 
コハダ。

塩梅がしっかり決まったコハダは美味い。
香り高い酢の余韻にしばし浸る。

ip1808-IMG_4917.jpg 
コハダの幼魚であるシンコ。
これも夏の楽しみダネ。

ここでも親方は新しい仕事を取り入れた。
従来の立て塩による締め仕事を改めたのだ。

この仕事により、極端に言えば儚さを愛でるだけだったシンコが、
儚さの魅力は保ちつつも、しっかりと旨味も強まっている、
そういう1カンに仕上がっている。

うんうん、握りとしてならこちらの方が美味いもの。

ip1808-IMG_4918.jpg 
白甘鯛。
今、最も築地市場で高値で取り扱われる白身魚ではなかろうか。

このシラカワ(白甘鯛)もなかなかの大物で、かなりの価格だったという。
(正確な価格も、競った鮨屋も聞いたが、双方かなりのもの)

身質は柔らかく、少し水分が多い魚だから軽く昆布締めしてある。

ただただ、美味い。

赤甘鯛も、シラカワも食べた経験はもちろんあるが、
大物シラカワはまた格が違う。

ip1808-IMG_4919.jpg 
千葉の鰹。

トロとしか言いようがない。
口に入れ、酢飯がハラリとほどけると同時に、鰹もとろけていく。

この鰹で丼なんて作って食べると、その場で昇天してしまうかもしれない。

ip1808-IMG_4920.jpg 
真鯛。

この真鯛も美味いのだ。

だが、極上シラカワを食べた後だと、さすがの白身の王者も少々霞む。

ip1808-IMG_4921.jpg 
鰯。

ip1808-IMG_4922.jpg 
ボタン海老。

ip1808-IMG_4923.jpg 
カスゴはチダイの子で握っている。

皮目がまったく気にならない柔らかさ。
カスゴ握りはオボロを噛ませて握ると、さらに美味くなる。

ip1808-IMG_4924.jpg 
赤出汁で一息つく。

ip1808-IMG_4925.jpg 
この日は車海老ではなく、シラサ海老。

ミシッと詰まった身が美味い。

ip1808-IMG_4926.jpg 
蛸。

茹で蛸と煮詰め。
非常に好相性。

ip1808-IMG_4927.jpg 
穴子を塩で。

ip1808-IMG_4928.jpg 
穴子を煮詰めで。

長崎対馬の穴子は、むっちりと太っていて、
脂もたっぷり乗っている。

魅力はそれだけでなく、太っているが締まりある身は食感心地よく、
脂に負けぬ旨味をしっかりと備え、そして香りがとても良い。

実に芳醇な穴子だ。

ip1808-IMG_4930.jpg 
海胆は小丼でたっぷりと堪能。

ip1808-IMG_4931.jpg 
トロ鉄火巻。

六つ切りではあるが、断面積の大半がトロで占めるという、
鶴八一門インスパイアとでも言うべきトロ鉄火の満足度の高さは半端ではない。

六切れ目を口に放り込んだ時、鮨喰った、たらふく喰ったという実感がこみ上げてくる。

ip1808-IMG_4933.jpg 
玉子も進化を続けている。

クリーミーで滑らか。
お取り寄せできるなら注文したいぐらい。

今回は大間の赤身、そして白甘鯛。
真夏に赤身と白身で感動できるとは、というまさかの展開。

【訪問時期:2018年8月上旬】

-------------------------------------------------- 
↓ブログランキングバナー、よければポチッと押してください↓ 

食べ歩きランキング

食べログ グルメブログランキング

にほんブログ村 グルメブログ 関西食べ歩きへ  

【過去記事】 
その25 ・・・ シンコ・コイカ
その26 ・・・ 大間比べ
その27 ・・・ 大阪におおはたあり、と胸を張りたい
その28 ・・・ この鮨を喰うために、我は働く
その29 ・・・ 驚きの鮮度を保つ
その30 ・・・ 仕事のさらなる進化


寿し おおはた
 


関連ランキング:寿司 | 北新地駅大江橋駅西梅田駅



スポンサーサイト