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寿し おおはた @その23 (鮨:北新地) 第三章の幕開け

ip1-IMG_8001.jpg 
北新地で、個性がキラリと光る小さな鮨屋が産声を上げたのはいつだったか。

しばらくして、同じ北新地のとあるビルに移転し、 
その個性を磨き上げ、多くの鮨好きを虜にした。

そのおおはたが、1月半ほど店を休んで、全面的に改装を施した。
言わばおおはた第三章の幕開けに、幸運にもお招きいただいた。

宣伝目的でブロガーを呼び寄せるレセプションには一切興味はないが、
本当のレセプションは大歓迎、この日を楽しみに忙しい仕事を乗り切った。

ip1-IMG_8002.jpg 
入口の雰囲気もガラリと変わり、店内に入ると、構造すら変わっていたのには驚いた。
小体で、隠れ家的雰囲気が漂い、高級感がありながら落ち着きもある、そういう設えだ。

この説明の写真がなぜ蛤なのか。
実は処理を誤り、その大半を消去してしまったのだ・・・。

食べたものを写真で思い出し、蘇った記憶でブログを綴るだけに致命的だ。
近いうちに再訪して、詳細は改めて書き連ねたい。

疲れているのかなあ・・・。

ip1-IMG_8003.jpg 
ともあれ、記憶に残っていることを書いておこう。

ツマミとして出た赤貝を食べたとき、改めて「おおはたの鮨は科学である」と感じた。

おおはたの赤貝のぬたも美味いのだが、第三章では投げる球に変化を加えた。
オリーブオイルで仕立てた一皿で、一瞬は奇を衒ったのかと思った。

ところが、食べてみると味わいは、極めてピュアに寄った「和」だったのだ。
赤貝の持ち味、香りと、オリーブオイルの相性、そして醤油との融合と分離。
緻密に組み立てられた美味さ。

青森の平目と蕪を合わせた一皿も、蕪のおろし汁を実に巧みに駆使する。
寒平目の旨味、脂と蕪の甘みの融合が美味さのメインとなるが、
おろし汁の辛味がその裏側でとても大きく働いている、と感じた。

修業や食べ歩きで得た経験、そして勘、持って生まれたセンスの類。

美味いものを供するために大切な要素だろうが、おおはたが独特であるのは、
とことん突き詰めて考える変態的要素が親方に備わっているためだろうと思う。

鮨屋の一般的常識ではない技法にすらも恐れずに振れてみて、試行錯誤を重ね、
つけ台にサッと置く1カンの美味さは、正調正統であったりする。

コハダの締めに「糖」を用いるのは、決してオーソドックスではあるまい。

だが、食べてみると「どうです?面白いでしょ?」とドヤ顔をする味ではなく、
タネ質に合った、ただただ美味いコハダなのだ。

ip1-IMG_8004.jpg 
第三章で、酢飯はついに3種類を使い分けるようになった。

早くから赤酢酢飯を調整していたが、関西ニューウェーブに多い、
味も酸をただただ強め「ウチは江戸前です」と言いたいスタイルとは違っていた。

関西の白身を活かすため、むしろトロの脂との相性を減退させてでも、
白身を殺さぬ塩梅を探っていた。

第三章は、思い切ってシンプルな考え方に立った。
「酢飯を使い分ける」。

手間さえ考えなければ、この理想にたどり着く。 
私であれば、手間が増えるのは絶対に避けたいため、思っても試してみようとは思わない。

酢飯の第一は、白酢のみで調整。
真鯛で食してみると、素晴らしい相性だった。
鈍感な私の舌でも分かる。

この鯛はあえて寝かさず、いつものように独特の即席昆布締めも施さなかった。
シンプルに活きの良さから来る美味さを見事に引き立てる酢飯。

これであれば、もっと淡白な白身魚であっても、
酢飯の旨味が圧することはなく、ひたすら引き立て役に徹することだろう。

こう書けば「昔からの関西酢飯」と思われるかもしれないが、そこは違う。
白酢も複数種ブレンドされ、チラリと出汁の旨味も織り交ぜ、キリッとした味わい。
甘ったるい酢飯とは根本から違う。

第二の酢飯は、今までの赤酢酢飯から白身のフォローを外し、再調整したもの。
これは赤身や貝類に抜群に合う。

そして第三が、赤酢と塩のみの酢飯。
トロや海胆、煮物といった強いタネに向けた調整だ。

なんて面倒くさいことを、と思ってしまうが、
食べてみるとただただ美味いし、握る親方も楽しそうだ。

いやはや、楽しい。

それにしても、何で写真消してしまったんだ!!!!
めっちゃ美味かったのに、ほとんど書けてないやんかいさ・・・。

【訪問時期:2017年2月後半】

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【過去記事】 
その10 ・・・ マツカワガレイ
その11 ・・・ 活けイイダコ煮
その12 ・・・ 酢飯
その13 ・・・ 白海老仕事の到達点
その14 ・・・ バースデーナイト
その15 ・・・ おおはた流
その16 ・・・ 鰺
その17 ・・・ 第三幕第四場
その18 ・・・ 安定の満足感
その19 ・・・ 流線形の美と言おうか
その20 ・・・ 完成度
その21 ・・・ 真鯛・蛤
その22 ・・・ 超絶の穴子


寿し おおはた
 


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コメント
10332: by 明るい農村 on 2017/03/13 at 07:10:40

おおはたは関西テイストのすし匠路線を歩まれているのでしょうか?行ってみたいです。

10334:Re: タイトルなし by ま~くん on 2017/03/18 at 15:56:00

>明るい農村さん

コメントありがとうございます。

聞いたわけではありませんが、その路線とは違うかなという印象です。

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