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Il Povero Diavolo 【イル ポーベロ ディアヴォロ】 (イタリアン:木津市場) 魚河岸に潜む実力派イタリアン

どうも、ヨーハン・クリストフ・フリードリヒ・フォン・シラーです。
神は勇者を叩く。

d-IMG_6596.jpg 
木津卸売市場場内に「なんば木津まち横丁」なる飲食店スペースがある。

横丁の存在は随分前から聞いていたが、値段も安いが、味もイマイチ。
みたいな適当な居酒屋が集まっているだけかと思い込んでいた。

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ところが、この横丁にイタリアンが出来たという。

Il Povero Diavolo(イル ポーベロ ディアヴォロ)。

料理はお任せコースのみ、それも魚のみで肉を扱わない。
(訪問時はお任せ6,000円で、現在は上がっている)

オーナーシェフは北浜のイタリアンで数年間修業し、イタリアに渡った。
店名はイタリア修業店からの「暖簾分け」。
大好きだった店だったので、独立するならぜひこの名を日本で、と思ったらしい。

「皿洗い+α」のイタリア修業歴なんて人も居るわけだが、
そういった手合いとはまったく違う。

d-IMG_6598.jpg 
訪問時は暑かったので、最初の1杯はビールで。
グリッシーニとビールはよく合う。

運よくノーゲスト。
これ以降は、シェフに料理に合うワインを選んでもらうことにする。

d-IMG_6600.jpg 
1品目はイサキ、桃、そしてトマト。

寝かしただろうイサキの皮目は炙ってある。
イサキ特有の少し荒々しさを感じさせる、力強い旨味をまず感じる。

冷たいスープには、角切りされた桃とトマト。
桃の甘味とトマトの酸味のバランスがとても良い。
トマトは干して水分を抜いてある。

のっけから、只者でないと思わせる技が炸裂する。
それでいて、ウケを狙った脱構築志向ではなく、あくまで素材を生かす仕事だ。

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続いては、バイ貝とサザエと茄子。

メニューの名を覚えてないのではなく、このシェフは素材の名しか言わない。
聞けば、結構丁寧に作り方を教えてくれる。

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しっとりとした茄子の上に、同じ大きさに切りそろえられたバイ貝とサザエ。

絶妙な火入れ。
それぞれの食感の違いが一体となって、実に歯を喜ばせる。

サザエの肝の苦味を上手くコントロールしながら全体と調和させる。
いやあ、お見事。

d-IMG_6606.jpg  
鰯のサラダ。

一瞬、この店で食した皿が頭をよぎる。
火が入りすぎ、苦味を押し出してきた子持ち鮎コンフィの記憶。

この鰯が素晴らしい。

表面に軽く火を入れた鰯。
口中に入れた途端に広がる旨味の濃さと来たら、もう。
旨味の瞬発力・爆発力が半端ではない。

脂が乗っていることもあるが、鰯の旨味が濃く、
強めの塩加減で、全体をピンボケさせずビシッと味が決まっている。

やけに旨味が濃いなと思ったら、塩をして数日寝かしているらしい。

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そして、パセリのソースが秀逸。

素材がパセリだと青の香りが強烈で、鰯と喧嘩するかと思ったら、
青の風味を優しく丸めており、これが鰯に合っている。

シェフは「目の前が魚市場なんで、魚がいいだけです」と謙遜するが、
いやいや、まるで上質の鮨屋のような仕事を魚に施している。

それに、野菜・果物の扱いもとても上手い。
だからこそ、魚の素材の良さだけ目立つのではなく、
イタリアンとして素晴らしい一皿に仕上がっている。

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修業時代から、魚料理が得意だったのかと思っていたが、元々得意としていたのは肉料理。
魚河岸の側に店を出したから「魚にこだわったら面白いかな」と思ったそうだ。

この鰯を食べれば、魚河岸隣接の恩恵はたしかに理解できる。
魚屋といい関係を築いていることも分かる。

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キスのコロッケ、辛味大根。

一口サイズにカットされているコロッケの中は、幾重にも重なったキス。
辛味大根は切ったものと、シャーベットにしたものを添える。

キスの旨味が詰まったコロッケに、辛味大根カット、辛味大根シャーベット。
キスの旨味、辛味大根の辛味が絡み合う。
そして、シャーベットは辛味が幾分か甘味に転じ、複雑な多重奏。

熱々コロッケとシャーベット、温度差もまた面白い。

d-IMG_6613.jpg  
エイ肝のムニエル。

エイ肝は、肝としてのコク味があり、蟹味噌の風味もあわせ持つ。

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風味荒々しいフォアグラのようなエイ肝に合わせるは、
ブルーベリーやぶどうのソース。

コクの一方で、エイ肝は苦味を持つ。
この苦味とベリーソースの甘さが、これまたベストマッチ。

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このロゼ。
エイ肝との相性が抜群。

d-IMG_6619.jpg  
パスタは、鮎と胡瓜。

胡瓜なんて、青臭く、水っぽくなるのでは?
なんてど素人の素朴な疑問が生まれるが、そんなこともちろんお見通し。

胡瓜は水分を抜いてある。
鮎に、胡瓜の青い香りが加わり、そこへとんぶりの食感。

胡瓜の香り具合といい、水分具合といい、鮎にピンポイントで合わせてある。

アルデンテのど真ん中、言いたくなる好みの加減のパスタが美味い。
「ただの既製品です」のような謙遜がまた出てくるが、何か秘密がありそうな気はする。

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足し算や掛け算に長けている。
そういうシェフはもちろん素晴らしい。

ただ、このシェフは引き算も出来る人だと思う。
鰯あたり、一旦引いてから足した、そういう組み立てに思える。

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アカイサキ、万願寺唐辛子、トマト。

アカイサキはとても淡白な魚で、旨味は皮下に集中する。
たからこそ、ポワレなどオイルで補完する調理が多く見受けられる。

シェフは、あえてオイリーに仕上げない。
トマトをベースにしたあっさりしたソースをちょいと絡ませるだけ。
皮目のパリッと感は完璧。

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淡白で繊細なアカイサキの味を十二分に引き出す。
鰯もそうだったが、何しろ塩加減が絶妙なのだ。

塩が緩いとワインに合わせるような料理にならない。強いとしょっぱい。
ギリギリ強めに持ってくるセンス、そして勇気に敬意。
ただ、これは流れで淡白も非常に楽しめる「和」の感覚での評価。
イタリアンとして、1皿ごとのインパクトという観点で考えると、
オイルの効いたソースで補完しないと、ちょっと物足りないということになるかな、とも思う。

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ドルチェは、水分を抜いたスイカ、セロリのシャーベット。

スイカの程よい甘味、優しく丸めたセロリの青い香りがたまらない。

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続いて「麦チョコですw」と出てきた一品。

チョコレートを割ると、中からとろ~りとチョコが出てくる。
イチジクと合わせることといい、面白いし、美味い。

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シェフは、ことあるごとに「魚がいいだけです。魚屋さんのおかげです」と謙遜していた。

だが、このストーリー性に富んだお任せコースを食べ終わって、
かなりの実力派であることは鈍感な私にも分かる。

だからこそ、イタリアの1つ星レストランが暖簾分けを認めたのだろう。

改めて振り返ってみると、謙虚・謙遜の中に、
強い自信と誇りが包含されていたように思う。

このまま、怠慢にならず、傲慢にならず、どうか突っ走っていっていただきたい。
こんな場所に出来た、実力派イタリアン。
そのうち、化けるぞ。

と思っていたら、書き溜めているうちにとっくにブレイクしちゃった・・・。

【訪問時期:2014年7月下旬】

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コメント
9417:魚のイタリアン by どりる on 2015/01/22 at 10:36:48

魚のイタリアンって、凄く魅力的ですね!
近いうちに行かせて貰います。
っと、言うかこのブログにその気にさせられちゃいました!
良さげ!(•ө•)♡

9419:Re: 魚のイタリアン by ま~くん on 2015/01/22 at 22:37:11

>どりるさん

コメントありがとうございます。

ありがたいお言葉です<m(__)m>

料理は間違いなくおいしいです。
ワインをガブ呑みしなければ、リーズナブル。

いい店だと思います。

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